2015/08/25

絵本を知る


定期的に参加している絵本の勉強会。
今回は、季刊 「子どもと本」 子ども文庫の会  第1号から紹介されている、子どもの本を読み解こうということで、そこに出ていた本を全て集めてきてくださいました。
 同じみの本もあれば、知らないものもあるでしょうか。

2歳半くらいから適していると言われる本で、おなじみのディックブルーナの絵本達。うさこちゃんシリーズも、最初に読ませたい「ちいさなさかな」も、改めて読み返してみると、すごく良く出来ているな…という印象。単純で、シンプルな絵なんだけど、計算され尽くしているという。

1980年代〜現在も発行されている、子ども文庫の会の季刊誌「子どもと本」 には、子どもの好きな本リストが掲載されていて、その解説はとても定評があり、絵本を学んでいる人々、これから子どもに本を選ぼうと思っている親たちの良い案内役になってくれています。辛口解説も含め、絵本たるや…を知るにはもってこいの季刊誌です。

本当に良い絵本とはどんなものか、ここに紹介されている本の中でも、これは仕方なくリストにあげました…というものも入っています。
良い本と、まぁまぁな本、それぞれの読み比べが面白いのですよね。

言われて初めて気付くこともあったり、だけど、回数を重ねるごとに、だんだんと良い本が残す余韻のようなものが分かってきました。読み継がれる本、子どもが繰り返し読む本、そこにはやはり理由がちゃんとあるのですね。どうしても、海外の絵本が多く選書されるのにも、子どもにとって良い本として選んだ場合、必然的にそうなる、なるほど納得なんです。

たくさんの絵本作家さん、訳者さん、いらっしゃいますが、言葉ひとつとっても、その作品が面白くなるか、そうでなくなるか、という点は、もう言葉選びのセンス。それに尽きるというか。
なので、同じ絵本でも訳者さんが変わるだけで、絵本の印象がだいぶ違ってくるんですよね。
特に輸入版は、絵本の装丁のために、レイアウトを原作とちょこっと変えてあったり、原作より小さくしてしまったり、色味が違ったりと、絵本で仕上がってそこにあったとしても、原作に忠実でなければ、やはりそれは別の絵本と言われても仕方ないようなものに作り替えられているものだってあります。残念。
それを知っているか、知らないか、それだけでも違うと思います。

絵本は絵と調和して初めて、言葉が生きてくるし、相乗効果とテンポと流れ、深さと余韻。
無理矢理子どもにこんなメッセージを伝えたいってみえみえの絵本は、興冷めというか、あさましいというか…。無私無欲の境地がここにも必要なんだって感じます。

物語に、すっと入っていける、終わった後に心にほんわり響く、そんな絵本を子ども達には伝えたい、読んであげたいって、思います。

本当に、毎回よいお勉強をさせてもらっています。
今後も引き続き「子どもと本」から抜粋して、リスト絵本の解説を学んで行く予定です。

季刊誌「子どもと本」機会があれば、読んでみてください。

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